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18炭素循環農法 実際のやり方④2年目以降その2

慣行栽培から転換して2年目以降、
畑の土や、作物に色々と変化が現れます。
その変化を見極めることが出来れば、
余計な寄り道をしなくてすみます。
今回も引き続き見極めのポイントを紹介します。

葉っぱの虫食いの種類をチェック

慣行栽培から、肥料無し、農薬無しの状態に切り替えると、
ほとんどの場合、葉っぱが虫に食われます。
今までの記事で何度もご紹介していますが、
これは「害虫による、攻撃」ではなく、
「分解者による浄化」の1シーンです。

虫食いのパターンによって、
現在の土壌の状態が把握できる事があります。

それは、食べにくる虫の種類です。

慣行栽培から切り替えたばかりで、
全く浄化が進んでいない場合は、

「幼虫」が主に葉を食べに来ます。
ヨトウムシ(夜盗虫)や、アオムシなど。

少しずつ、浄化が進んでいる畑には、
甲虫類(テントウムシダマシなど)、
つまり、幼虫ではない虫による食害が現れます。

また、浄化がある程度進んだ場合でも、
その状態から化学肥料や、堆肥、鶏糞などを施用した場合にも、
虫食い状態が逆行して幼虫に食べられる・・というケースもあるそうです。

客観的な数値としても測定できる

私はまだ実際にやったことがないのですが、
提唱者の林さんによると、この虫食いでの土壌の状態の測定は、
土壌中の硝酸濃度を測ることでも診断できるとのこと。

施肥栽培(慣行農法等)の場合、
無機態窒素適濃度は
10~40mg/100g (乾土)という数値が出るそうで、

無施肥でも虫もつかずに慣行農法並みに収量が得られる土は、
なんとその 1/100 前後の
0.2mg/100g 程度という数値になるそうです。

虫食いが極度に発生するのは、
この数値が減っていく最中に起こる現象という事です。

出荷が期待できないのなら緑肥がオススメ

作物によって、出荷先の要望によって、
「虫食いがあったら、出荷できない」

という方も居ると思います。
残念ながら、炭素循環農法に切り替える場合、
ほとんどの場合はこの虫食いがひどい時期が
1~2作は続きます。

(前作が耕作放棄地だったり、肥料無しの栽培方法だった場合、
虫食いがあまりない場合がある
また、腐敗硬盤層をキレイに壊せていたりすると、
虫食いが少なくて済む場合があるそうです。)

ということは、あえて葉物野菜を種まきして
出荷不能になるのを眺めるくらいなら、
緑肥を育ててみてもいいかもしれません。

土壌の無機態窒素を緑肥が浄化してくれる上、
その緑肥を砕いてすきこめば、
次の高炭素資材(餌)にもなります。

個人的には、敢えて緑肥ではなく栽培したい作物を初年度から植えた場合、
1作目と2作目の虫食いの発生状況の違い、
土の硬さ、雑草との競争具合など、
実際の変化が目に見えるのがメリットではないかなと思います。

ただし、面積によっては種代、労力がかかるなどもあると思いますので、
トータルで見ると緑肥がいいのかと思います。

虫食いが収まったら、次は生育ムラが出る

条件にもよりますが、早ければ半年~1年、
肥料を大量に使っていたほ場でも2年程度この浄化作業を続けると、
虫食いがかなり収まってきます。

しかし、このころになると次に

「生育ムラ」がよく見られるようになります。

こっちの列は成長が早い。こっちは遅い。
病気や虫がここのエリアだけ出る。
養分不足が原因の、葉が硬い、などなど。
作物の生育が均一になりません。

この状態、先ほど紹介した
無機態窒素が
1~2mg/100gくらい、という
目指すべき数値(0.2mg/100g)
の数倍~10倍くらいまで浄化が進んでいます。

しかし、当然完全には均一に浄化が進まないので、
土壌条件(酸素、餌、団粒構造、硬盤など)により、
差がつくのです。

しかし、また虫食いが出る事がある

このまま浄化にまっしぐら!虫食いがないキレイな野菜まであと少し!
と思っていても、この時期からまた「虫食い」や、「味がよくならない」などに
見舞われる事があります。「逆戻り現象」というやつです。

施肥状態では、根が届かなかった土壌深部(数十センチ~数メートル)に
たまっていた無機態窒素などの浄化に、取り掛かるからです。

運よく以前の栽培が、あまり地下深くに汚れをため込むような作型でなければ、
この逆戻り現象は起こらない場合もあるかもしれませんが、
今までの作物の根はりだと、届かなかった所にまで根が届くようになった
という、良い結果が引き起こす現象です。喜ぶべきポイントです。

引き続き 作物に浄化してもらう

この、深い場所の浄化をスムーズに行うには、
まずは硬盤破砕。機械でやるのがベストと言いましたが、
全ての硬盤が出来ない場合は、やはり作物に浄化してもらうしかありません。

栽培サイクルの短い葉物野菜中心なら、それを何度も何度も作ります。
栽培期間が長い、果菜類などが専門の場合は、
栽培作物よりも根が垂直に深く入るトウモロコシやソルゴーなどで
汚染物質を吸い上げ、根が枯れた後には微生物の餌になる、
という方法がオススメとのことです。

また、浄化がまだ進んでいないうちは、
大根やサツマイモなどの養分吸収力が強い野菜や、
根の深いものは避けた方が無難という事です。
養分吸収力が強い野菜が、無機態窒素をしっかり吸ってしまうと、
味が悪いものができやすい、というのがその理由だそうです。

浄化が進んだら、餌がたくさん必要

同じ「廃菌床を投入して、作物を育てる」中でも、
色々な要因で作物が虫食いに会う可能性があるという事を紹介してきました。

最終的に、虫食いが起こらないようになったら、
浄化が完了。腐敗のリスクも少なく、
餌を多く入れれば、作物もその分大きくなる
収穫が終わり、残渣をすきこめばそれがまた餌となり、
次の作物を育てる・・・という最高のサイクルに入ります。

こういった時期に入れば、しっかり餌をやり、収量を上げていきましょう。

畑を休ませない工夫

慣行農法では、何となく
「収穫を1回したら、畑を休ませる」という言葉を聞いた事があると思います。
連作障害の対策だったり、堆肥や肥料などを投入してから馴染むまで、とか。

炭素循環農法では、「収穫が終わり次第、すぐに次の種まきに入る」
という考え方をします。それが一番畑の微生物が増えたり、
負担をかけないからです。

逆に、休ませる期間が長いと、せっかく増えてきた微生物が
エサ不足で死んでしまいます。

微生物を飼う、という事は、何も作物を育てなくても、
餌やりだけは必要という事。

提唱者の林さんは、「卵が必要ないからといって、ニワトリに餌をやらない期間があると、ニワトリは死んでしまうでしょう?微生物も同じ。しっかり餌をやりましょう」

とおっしゃっています。

まとめと、自分自身の振り返り

今回の記事では、転換して2年目くらいの畑で起こりやすい
「虫食い」について、
「何故その虫食いが起こるのか?」
「という事はどうすれば浄化が進むのか?」
について解説しました。

「浄化している(まだキレイになっていない)から、
 野菜が虫食いにあう」
という考えをベースに、自分の畑がどういう状況かをしっかり確認して頂きたいと思います。

私自身もまだまだ見極めが完ぺきではないので、
やるべき対策と反対の事をやったりすることもあると思いますが、
成功も失敗もまたこのブログでご紹介できたらと思います。

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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