炭素循環農法以外の農法でも、割と話題にされるのが
「ミミズ」の存在。
ミミズっていい奴なの?悪い奴なの?
その点について解説します。
ミミズが多い畑とは?
「ミミズ」 という単語にだいたいセットで出てくる言葉が
「ミミズが居るフカフカの土」とか、
「堆肥を入れたらミミズが増えた」などです。
ガチガチだった畑にくらべると、いい事のような気がしますが、
何故ミミズが出る畑はフカフカなのでしょう?
フカフカになったから、ミミズが来る が正解
ミミズは、畑の中の
適度に腐敗している有機物を食べに来ていると言われています。
ミミズがいるからフカフカの畑が出来るのではなく、
堆肥などを投入したことにより、
畑がフカフカになったから、ミミズが来ているのです。
腐敗分が足りない有機物は食べに来ないらしいですし、
また、腐敗しすぎても食べには来ないそうです。
掃除はしてくれている。だが・・・
ミミズは、腐敗している有機物を食べにきている、
言いかえると、その腐りを、分解してくれている。
つまりミミズは掃除屋さんなのです。
ですから、ミミズは敵ではありません。
しかし、逆に言うと
「ミミズがたくさんいますよ!」という畑は
まだまだ清浄化していない証拠なのです。
テレビなどで、「ミミズがたくさんいますね。良い畑ですね」
と、レポーターが言ったりしますが、
炭素循環農法的に考えると、
「畑をキレイにしている途中ですね」という考え方になります。
ミミズより微生物に頼る
ミミズも掃除屋ではありますが、
炭素循環農法においては、一番の掃除屋は、
植物と微生物。
そもそもミミズが発生する原因は、
腐敗した有機物があるから、なので、
堆肥(ミミズの餌)ではなく、高炭素資材(微生物の餌)を
畑に入れるようにした方がいい、とのことです。
確かに、耕作放棄地にはミミズは一匹も居なかった
これは私が実際に体験したことなのですが、
土の浄化が完全に進んでいる畑の例として、
耕作放棄地が挙げられます。
耕作放棄地の草を刈り、
畑にしてから2年の土地があるのですが、
確かにミミズが一匹も居ないんです。
耕作放棄地の管理をする中で、明渠(深い溝)を掘る事があったのですが、
畑の周りをぐるり400m近く掘りましたが、
一匹もミミズは出てきませんでした。
全て溝堀りを終えてからそのことに気が付きましたが、
これが耕作放棄地の特徴、腐敗が少ない
という事なのかなと思いました。
その他の農法で、違う解釈があるかも
炭素循環農法では、
ミミズは浄化中のサインだから、良い事ではあるけど
大量発生したり、長引いたりしているのなら何か問題がある、
というような考え方です。
ただ、その他の農法においては、
また違った考え方もあるかもしれませんので、
あくまでこの記事は、『炭素循環農法においては』という
前提があることだけ、ご理解ください。
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