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7、炭素循環農法 どうやって土を浄化する?呼吸編

前回の記事では、農薬について触れました。
https://ok-farm.jp/tan-jun-6-nouyaku/


私自身も慣行農法をしていた身として、
化成肥料を『汚染』という単語で表現するのは抵抗があるのですが、
提唱者の林先生の使っていた単語や言葉を変えたら、
解釈が不明になったり、矛盾が起きたりする恐れがあるので、
あえて厳しい言い方もそのまま使わせてもらいます。
(私自身は慣行農法そのものを否定する意図はありませんのであしからず)

さて、今回は『微生物が喜ぶ環境』を作るために、
どうやって畑を浄化するかを何回かに分けて紹介します。

おさらい 微生物が喜ぶ環境  呼吸、餌(エサ)、清浄度

前回、前々回で紹介した、微生物が喜ぶ環境で大事なものは
・呼吸(酸素が無いと死ぬ)
・餌(食べるものが無いと死ぬ)
・清浄度(汚染された土だと、それを分解しようとして死ぬ)

という事でした。

今回は、その中でもまずは呼吸について解説します。

呼吸出来る環境を作ろう 目指せ地中1メートル

繰り返しになりますが、微生物というものも、
人間と同じく『息をしている』生き物です。
酸素を断てば、簡単に死んでしまいます。

慣行農法や、自然農法、農法に限らず
年数をかけていくと『硬盤』という固い土の層が出来る事があります。

『トラクターのロータリーを使うと、
 耕せる部分と届かない部分の境目に出来る』

『雨が降って間もない状態で畑に入ると、
 ぬかるんで踏み固めた部分が硬くなる』
など、油断すると簡単に硬盤が発生します。

硬盤が出来ると、そこに水がたまりやすくなってしまう上に
土中の酸素の通り道が遮断されるため、微生物にとって好ましくありません。

硬盤に関しては、炭素循環農法に限らず、
他の農法でも『壊すためにはどうすればいいか』が
よく話題に上がっていますね。

初回だけ必要な作業 機械を使う!

さて、この硬盤をどうやって壊すか。
意外かもしれませんが、
『機械を使え』と、提唱者の林さんはおっしゃいます。

自然農法では、
『機械を使わない』
『土を耕さない』というスタイルの方もおられますが、

林さんは
『使っていいか悪いか、
 やっていいか悪いかどうかは
 微生物にとっていいかどうかが基準となる』
という風におっしゃっています。

浅い場合は深さ30cm程度、
深い場合は60~80cm以上深い所にある場合もある硬盤。
これを機械なしで破砕するのは、なかなか大変です。

林さん自身も、ホームページに
深さ60センチくらいの硬盤を
破砕する超大型のサブソイラの写真を
掲載されています。

サブソイラが無い場合は、
重機などで深い部分を掘り起こすとのことです。
少なくとも硬盤を壊すまでの深さを。可能ならさらに深く!!

私自身は、大型のサブソイラは無かったのですが、
2tくらいのショベルカーがあったので、それを使って深く掘りました。

機械がない人は、やはり植物に頼ろう

とはいえ、経営規模や作物によっては、
サブソイラや重機を持っていない農家さんや、
家庭菜園の方もおられる事でしょう。
土建屋さんに頼むにしても、やはり多額のコストがかかります。

そういう時は、植物に硬盤を破砕してもらいましょう!!
炭素固定量(←また改めて紹介します)の多く、
根が深くまで伸びる作物が理想。

夏はトウモロコシ、冬はエンバクがオススメ、と
林さんはおっしゃっています。

(林さんのホームページでは、土壌の改善のために使う作物として
イネ科の作物や緑肥がよく出てきます。炭素循環農法とイネ科は相性がいいのかもしれませんね。)

トウモロコシやエンバクは、地下1~2mくらいまで根を伸ばすそうです。
この性質を利用して、硬盤層に文字通り『風穴』を開けてやるわけです。

ただし、サブソイラや重機に比べると、硬盤を破砕するまでに時間はかかるので、
3年ー5年くらい、イネ科の作物、緑肥などを育てるのがよいと思います。
(林さんのホームページには、『数年育てるのがよい』とのことで、年数表記はありませんでした)

硬盤を破砕すると、根が下に伸びる

何らかの方法で、無事に硬盤を壊す事が出来たら
どのような変化が起こるのでしょう?
次に植える作物・緑肥・などの植物の根っこが、
硬盤があった場所よりも、下に下に伸びるようになります。

そして、その植物が枯れた時、死んでしまった根っこを、
微生物が分解し、その部分は酸素がいきわたりやすいエリアとなります。
そしてまた次の作物がさらに下に根を伸ばす・・・といういいサイクルが産まれます。

このようにして、『微生物が喜ぶ環境』を作り続けて行くのです。

汚染がひどいと、次回の作物が育たない事もある

硬盤を破砕するために、ショベルカーを使用する事もあると思いますが、
林さんによると、
『清浄化が済んでいない畑で、
深さ30センチ以上の土を天地返しして、表に出てきた場合
有害成分が全体に混ざり、すぐに植えられません。
また、窒素や塩類は地表近くでは水分が飛び、
急速に高濃度に濃縮されて濃度障害(根やけ)で枯死したり、
過剰吸収(生理障害)で萎れたりします。』
とおっしゃっています。


硬盤を破砕するのが最優先ですが、
そのために翌年の作物が育ちにくい事もある、
ということは覚えておいた方がいいかもしれません。

まとめと次回予告

今回は『微生物が喜ぶ環境』の呼吸についてでした。

機械を使っても、植物を使ってもよいので、硬盤を破砕するのが大事。

硬盤を破砕すると、硬盤があった位置よりも下に根が伸びる

その結果、地中深くまで酸素が行き届くようになる

という事でした。

次回は、微生物が喜ぶ環境の『餌』についてです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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